2012年12月24日月曜日

999円で売られていたBEHRINGER DR400 (DIGITAL REVERB/DELAY)の安くない中身

クリスマスの雰囲気が満載の街中を歩いていたところ、楽器屋でBEHRINGERのコンパクト・エフェクターがサンキュー価格ということで999円で売られていました。


よく見ると「DIGITAL」と名のつくエフェクタも999円です。
興味が出てきたのでBEHRINGER DR400 (DIGITAL REVERB/DELAY)を購入して分解してみました。

分解して最初に目に入ったのは信号処理プロセッサであるDSP56364です。
Freescale社のDSPで、「24-Bit Audio Digital Signal Processor」と銘打った音声信号処理に特化したシリーズです。
音声コーデックにはAKM4552が採用されています。

面白いのはATMEGA16AがノブのADC処理用として用いられている事でしょうか。
配線を見るかぎりではエフェクトのOn/OffスイッチもATMEGA16Aに接続されていました。
フロントエンドはATMEGA16Aが担当という設計ですね。
DSP56364とATMEGA16AとはSPIかI2Cで通信でしょう。


電源にはMPSのMP1591が使われていました。
330KHzのステップ・ダウン・コンバータです。

今回分解したエフェクタはリバーブでもありディレイでもあるので、それなりのメモリを必要とします。
「どうしてるのかなぁ」と思ったら、当然のようにメモリが鎮座していました。
ISSIのIS41LV16105B-60TLがそれです。


こんな風に、街中で999円でエフェクタを買って分解できてしまう時代。
いやー、恐ろしいものです。


ちなみに、笑ってしまったのですが、右端のモードを切り替えるノブ。
メモリの位置に合わせてクリックがあるのかと思ったら・・・ありません!

単なるボリュームだったのです!
うーん、切り替えが難しいぞっ!



本当は機構と電気設計の関係もフムフムと眺めたかったのですが、自分が再現するとしたら「プラスチック成型」などあり得ません。
そう考えるとあまり参考にならない気もしました。

うーん、何か良いケースはないかなぁと考え始めるこの頃。
2012年初頭から始めたBlackfinいじりも2013年は更に加速させようと考えています。

今度は「本当に使えるモノ」に仕立てていく計画です。

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