色々な選択肢があったのですが、現在の自分の位置と予算、そして必要なスペックを考慮して台湾GW Instek社のGDS-1102Aを選定。
RIGOL社やLeCroy社、そしてもちろんテクトロニクス社やアジレント社の物とも比較。
最終的にWaveJet 312も視野に入れていたのですが、このクラスはまた次のステップの時に。
今回は秋葉原の東洋計測器株式会社で購入。
とても感じの良いお店でした。
各社のエントリモデルから高級モデルまで実機を通電状態で展示してあります。
実際に物を見て決めたかったので非常に重宝しました。
スペックは100M[Hz]が2チャンネル。
他社のエントリモデルよりもメモリ長が長い(最大2Mポイント)のと、画面や筐体のデザインが気に入った点が購入の決め手となりました。
それでは少しだけ機能をご紹介しましょう。
画面は本体のキャプチャ機能を使って取得しています。
下記のように印刷に適した画面で取ることもできますし、
白黒反転をオフにすると見たままをとることができます。
上記画面を見てわかるとおり日本語表示にも対応。
更に英語やポルトガル語、韓国語や中国語も表示できるようです。
キャプチャ機能ですが、ただキャプチャできるだけでなく、以前とった画像と・・・
現在測定中の波形を・・・
重ねて表示する機能なんかも備えています。
この例では電源の立ち上がりを対策前と対策後で比較しているわけです。
そして決め手となったメモリ長を生かした例を挙げてみましょう。
これはSPIのクロックとデータをトリガでキャプチャした例です。
画面の左側にトリガポイント(アップエッジ)があります。
TIME/DIVノブを回して時間軸を拡大していきましょう。
どんどん拡大していきます。
見えてきましたね。
どんどんTIME/DIVを回します。
クロックも見えてきました。
現在25[us]/div.
10[us]/div.
ここまでくると何個のデータを送ったのか確認できます。
更に拡大・・・。
ここまで来るとデータも確認できます。
さすがにここまで拡大するとサンプリング点がはっきりわかるものの、トラブルシューティングのスタート地点としては悪くない。
最初の画面と下記の画面を見比べてわかるとおり、他社のエントリモデルではできそうでできない芸当ができるモデルになっています。
正確に言うとできるモデルはあるのですが、大手他社メーカでは値段が+10万円近くになります。
で、実際の製品はというと中国製のOEMだったりします。
結果的にブランドを気にせず自分の身の丈にあったものを選択したらこの機種になりました。
先日設計してあがってきた基板のデバッグ+ファームウェアのデバッグに使用していますが、今回の投資には満足しています。
以前は波形が見えないので暗中模索でした。
波形が見えるだけで次の行動への決断が早くなります。
先日の不可解なLCDの動作ですが、コマンドの発行は正しそうです。
といった具合にトラブルシュートの判断に役立っています。
以前は「ハード個体の可能性を疑いたい」状況でも確信が持てませんでした。
例えば「うーん。このコネクタの実装が怪しい。」と言っても、「ファームウェアの制御はどうだろう。」と言った具合です。
気になる波形はSDカードにどんどん蓄積しておきます。
こうしてフロントパネルのSDカードを取り出せば、すぐにパソコンに持ち出すこともできます。
何よりもオシロスコープから飛び出さないのが嬉しいです。
他社製品ではUSBマスストレージ対応だったりしますが、小さいストレージを選ばないと飛び出ますから。
生まれて初めて購入したオシロスコープ。
これをきっかけに、ハードウェア設計と実装のセンスを向上させます。
うーん。
何度見ても波形が見えるのは嬉しいです。
強いて欠点を挙げるとすると
- テクトロニクス社のオシロのような蓋がない。
- プローブをしまう機構がない。
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